フィリピン経済の中心(マカティ周辺)の不動産価格は、足元で年率10%前後の価格上昇が続いています。 若年層の比率が圧倒的に高い、理想的なピラミッド型の人口分布を形成しているフィリピンは、2050年まで「人口ボーナス期」が続くと言われており、高度経済成長が継続しやすい環境とされています。豊富な若年人口は、将来的な不動産購入層となるため、フィリピンの不動産需要は年を追うごとに拡大していくことが見込まれます。


フィリピンの総人口は約9586万人(2011年時点)と、世界の人口ランキングで第12位に位置する人口大国のひとつです。 米商務省国勢調査局によると、成長著しいASEAN(東南アジア諸国連合)加盟国の中において、フィリピンは、最も高い出生率(3.1/2011年)を誇り、総人口は、2023年にも日本を追い抜き、2050年には約1億7000万人にまで達すると予測されています。 今後、少子高齢化社会に本格的に突入する日本は、不動産需要も縮小していくのが明白な一方、豊富な労働力が経済を活性化し、高度経済成長期へと向かおうとしているフィリピンの不動産市場は、人口増加や所得の向上が新たな需要を生み出す可能性が高く、将来的な不動産価格の上昇が大いに期待できます。


フィリピンは、政治面での失敗から経済の停滞が続いていましたが、政治的な混乱が収まり、政府が積極的な外資誘致策を打ち出したことにより、経済成長が加速しています。 2010年にはコールセンター事業の売上高がインドを抜いて世界No.1となるなど、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング:業務の外部委託)産業を中心に外資系企業の進出が相次いでおり、2000年以降のフィリピン経済は概ね年平均5%程度の高成長が継続しています。 国際通貨基金(IMF)の予測では、フィリピンの名目GDPは年平均9.1%拡大し、2018年に4205.3億ドルにまで達するとされている上、米大手格付け会社ムーディーズインベスターズ・サービスは、今後もフィリピン経済が世界屈指の高成長を続けるとして、「アジアのライジング・スター(希望の星)」と評するなど、堅調な経済は国民の所得向上を通じて、不動産価格の更なる上昇に寄与することが期待されます。


現在、観光業の活性化と雇用の創出を図るための国家プロジェクトとして、首都メトロ・マニラの空の玄関口「ニノイ・アキノ国際空港」から直線約3kmの距離にある夕陽が美しいマニラ湾の沿岸にて、世界最大級のカジノリゾート「エンターテインメント・シティ・マニラ」の開発が進行しています。 総面積120ヘクタールにも及ぶ広大な敷地には、4つの大型カジノ施設のほか、ショッピングモール、レストラン、5つ星ホテル、スパ、劇場、高級コンドミニアム、コンベンションセンターなどが集積される予定で、メトロ・マニラはまさに今、一大エンターテインメント都市へと変貌を遂げようとしています。 アジア経済の著しい発展と共に、カジノ産業の中心地がアメリカからアジアへとシフトしている中、2013年3月にエリア内で開業した「ソレア・リゾート&カジノ」は、週末の1日当たり平均来場者数が早くも1万5000人を突破。 日本の娯楽大手ユニバーサル・エンターテインメントが開発・運営を手掛ける「マニラ・ベイ・リゾーツ」など、残りの3つのカジノ施設も順次開業予定である中、フィリピンのカジノ運営公社PAGCORは、2016年までに世界のカジノ市場の約1割に相当する、年間100億ドルのカジノ収入達成を目標に掲げるなど、カジノ産業は新たな成長の柱として、フィリピン経済に大きな効果をもたらすことが期待されています。 開発の進展と共に、周辺エリアの不動産価格の上昇が期待できる上、雇用の拡大などを通じて新たな住宅需要が創出される可能性も高く、「エンターテインメント・シティ・マニラ」の誕生は、フィリピンの不動産市場に大きく影響を与えるでしょう。


2010年、ベニグノ・アキノ3世大統領が誕生し、「汚職撲滅」を掲げ、政治の安定や財政再建を図られたことがフィリピンに対する評価を高める要因となっています。 好調な経済情勢や政府の堅実な財政運営が評価され、2013年、三大格付け機関(フィッチ・レーティングス、スタンダード&プアーズ、ムーディーズ・インベスターズ・サービス)が揃ってフィリピンへの投資適格級「BBB-」に格上げしており、フィリピン不動産投資にとって追い風となっています。 また、日銀の異次元金融緩和などの影響で、歴史的な円高局面から中長期的な円安局面へと移り始めている中、フィリピンの通貨であるフィリピンペソに対して円安が進めば、購入物件の円建て価格は上昇し、為替差益によるキャピタルゲインの恩恵を享受することもできます。


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