アメリカの植民地下にあった経緯から、フィリピンの公用語のひとつとして、学校教育でも英語が広く用いられ、国民の9割以上が英語を話すフィリピンの英語人口は、アメリカ、イギリスに次ぐ世界3位と言われています。 アジア最大の英語圏であるフィリピンでは、不動産売買契約書を含め、契約関連書類は基本的に全て英語で作成されるため、世界各国の投資家にとって投資を行いやすい環境が整っています。 また、世界各国で英語教育事業を手掛けるアメリカのグローバル・イングリッシュ社が発表した、グローバル企業が拠点を置く際に参考にするとされる「ビジネス英語指数」で、フィリピンは世界1位を獲得。2010年にコールセンター事業の売上高がインドを抜いてフィリピンが世界No.1になったのも、ネイティブな英語力が高く評価されてのことです。 フィリピン人の英語力に着目した外国企業の進出が相次ぎ、駐在員が増加する一方であることから、都心の高級コンドミニアムの空室率は5%以下という極めて低い水準が続いています。


豊富な英語人口を抱えるフィリピンは、海外への出稼ぎ労働者が多いことでも知られており、9000万を超える人口の約1割が海外で働いていると言われています。 安定的な外貨獲得のために、フィリピンでは政府が海外への出稼ぎを後押ししており、医者や弁護士、IT技術者といった専門知識を有し、アメリカなどで高収入を得ている人も多くいます。 海外出稼ぎ労働者からフィリピン国内への銀行送金額は、2012年に年間約214億ドルと国内総生産(GDP)比で約1割に達していますが、本人から家族への手渡しなども含めれば、さらに倍近くにまで膨れ上がるとも言われており、フィリピンの個人消費を下支えしています。 家族の絆が強い国民性から、残された家族のために都心の高級コンドミニアムを購入・賃貸する例も多く、出稼ぎ労働者からの送金はフィリピン不動産に新たな需要を生み出す要因のひとつとなっています。


←価格上昇が続くフィリピン不動産                                   温暖な気候で日本人も多く住む国→